病院からのお知らせ
胃の不調にお悩みの方へ、ピロリ菌の検査をしてみませんか
みなさんは、ピロリ菌という名前を聞いたことがありますか?正式名を「ヘリコバクター・ピロリ」といい、胃炎や胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃がんの原因となると言われている細菌です。
ピロリ菌は井戸水や土壌に存在し、免疫力がじゅうぶんでない5歳くらいまでの幼年期に感染することが多いと言われています。おもな感染経路はピロリ菌に汚染された水を飲むことで、「子どもの頃井戸水を飲んだことがある人は感染している」という説を聞いたことのある方もいるかもしれません。
井戸水を飲んだことのある人全員が感染しているわけではありませんが、幼年期に衛生環境が良くなかった年代に感染している人が多く、50歳以上の方の感染率は5割を超えていると言われています。
なお、近年は衛生環境が整ったことにより若い世代の感染率は下がっていますが、ピロリ菌に感染している親から子へ口移しで感染するケースもあり、ピロリ菌に感染している日本人は今でも3,000万人以上いると言われています。
こんな症状がある方はご注意を
ピロリ菌に感染したからといって、潰瘍や胃がんが必ず発症するわけではありませんが、感染したほとんどの人に胃炎がおこります。次のような症状がある方は、一度ピロリ菌の検査を受けることをおすすめします。
- 胃炎など胃の不調にお悩みの方
- 食後の胃もたれ、食事中の胃の膨満感などが気になる方
- 胃・十二指腸潰瘍の経験のある方や、再発をくりかえす方
- 胃がん家系で心配な方や、ピロリ菌陽性と言われた家族がいる方

ピロリ菌を見つける検査には内視鏡を使わない方法と内視鏡を使う方法があり、ピロリ菌が見つかった場合には除菌治療をおこないます。
除菌治療には、胃酸の分泌を抑制する薬と2種類の抗生物質の3つの薬が用いられ、この3種類の薬を一週間服用することで約8割の方は除菌に成功すると報告されています。また、状況に応じて胃の粘膜を保護する薬剤を併用するケースもあります。
ピロリ菌は、除菌しない限り胃の中に棲み続けるため、慢性的炎症によって胃の粘膜を防御する力が弱まり、ストレスや塩分の多い食事、発がん物質などの攻撃を受けやすい無防備な状態となります。当院でも、ピロリ菌の検査・治療をおこなっておりますので、なんとなく胃の具合が悪いなど、少しでも気になることがあればお気軽にご相談ください。
ピロリ菌についてくわしく紹介された、こちらのページもぜひご覧ください。(外部サイト)
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