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胃のむかつきや空腹時の痛みにお悩みの方へ

胃のむかつきや吐き気、腹部の痛みや不快感などを引き起こす「胃炎」と「消化性潰瘍」は、胃や十二指腸の内面が損傷を受ける病気です。
通常、胃や十二指腸の内面は粘膜で保護されていますが、ストレスや薬による刺激、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)感染などによって防御機構が破壊されると、胃炎や消化性潰瘍が発生することがあります。

おもな胃炎の種類と原因
  • びらん性胃炎
    アルコール、重度の疾患が原因で生じるストレス、薬のような刺激物(アスピリンやその他の非ステロイド系抗炎症薬など)
  • 非びらん性胃炎
    ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)感染
  • ウイルス性胃炎・真菌性胃炎
    慢性疾患、エイズやがん、免疫抑制薬の服用による免疫機能の低下
  • 急性ストレス性胃炎
    突然の病気や損傷(損傷部位は胃に限らない)

 

胃炎が胃の粘膜の炎症である一方、消化性潰瘍(かいよう)とは、胃や十二指腸の内面に円形やだ円形の傷ができた状態をいいます。
胃のピロリ菌感染や非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)の使用などによって胃や十二指腸の粘膜の正常な防御・修復メカニズムが弱まり、粘膜が胃酸による損傷を受けやすくなることで起こります。また、精神的ストレスによって潰瘍が生じることもあり、日本では東日本大震災の後に、アメリカN.Y.では9・11のテロ攻撃の際に潰瘍の発生率が上昇したと報告されています。
喫煙者は非喫煙者より消化性潰瘍ができやすいだけでなく、治癒も遅く、再発しやすくなります。アルコールは胃酸の分泌を増加させるため、喫煙や過度のアルコール摂取も消化性潰瘍の因子となる場合があります。

胃炎と消化性潰瘍による症状は胃酸の分泌を抑える薬などでやわらげることができ、生活習慣の見直しと併せることでより効果的な治療につながります。胃腸の不快感や痛みにお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。

 

胃炎と消化性潰瘍治療についてくわしく紹介された、こちらのページもぜひご覧ください。

MSDマニュアル家庭版 胃炎と消化性潰瘍に関する序

 

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