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130超えたら要注意。生活習慣の改善で高血圧を予防しましょう

高血圧とは、動脈内の圧力が恒常的に高くなっている状態を指します。血圧は常に変動し、時間帯や体調、精神面などの影響を受けるほか、冬場は夏場より高くなる傾向があります。
そのため、血圧を測った際にたまたま数値が高かったというケースであれば「高血圧症」とは言い切れません。くり返し測定して血圧が正常より高い場合は高血圧症と診断され、生活習慣の改善や降圧薬による治療が勧められます。

血圧の測定値について

血圧を測る際には、動脈内の圧力が最も高くなった状態である「収縮期血圧」と、動脈内の圧力が最も低くなった状態である「拡張期血圧」の2つの数値を記録します。血圧は「収縮期血圧/拡張期血圧」という形式で表され、たとえば「120/80mmHg」のように表現されます。これは、収縮期血圧(最高血圧)が120、拡張期血圧(最低血圧)が80という意味になります。

  • 120/80未満なら正常血圧(一般的には、家庭用の測定器で測った場合に135/85未満であれば正常値とされます)
  • 130〜139/80〜89の場合は要注意
  • 140以上/90以上の場合は高血圧症

 

 

高血圧と診断されたら

高血圧は何年もの間合併症状が現れないことが多く、サイレントキラーとも呼ばれます。
「高血圧と診断されたけど、身体はなんともないから大丈夫だろう」と放っておくことは、とても危険な状態です。血管の壁は本来弾力性がありますが、高血圧状態が続いていつも張り詰めた状態だと徐々に厚く硬くなっていき、やがて動脈硬化を引き起こします。また、高血圧によって心臓に負担がかかり続けることで心肥大や心不全を起こしたり、動脈が狭くなることで脳出血や脳梗塞、大動脈瘤、心筋梗塞などを起こしたりする原因となります。
つまり、高血圧というだけでは自覚症状はあまりありませんが、高血圧をコントロールせずに放っておくと命の危険に関わる合併症が起こるリスクが高くなるのです。血圧が高めと診断された方や、すでに高血圧という方は血圧を正常化することを心がけましょう。

 

血圧を抑えるための生活習慣

高血圧治療の基本は、生活習慣の改善です。偏った食事や運動不足、喫煙など危険因子となる生活習慣を見直すとともに、日常のストレスを抑え、心臓に負担をかけない生活を心がけていきましょう。

  • 減塩を心がける
    塩分をとり過ぎると体内に水分が蓄積して血流量が増加することによって血圧が上昇します。塩分摂取は1日6g未満を目標にしましょう
  • 適度な運動と十分な睡眠を
    ジョギングやストレッチなどの軽い運動は血液の流れを良くし、体を動かしてしっかり休むことは肥満防止やストレス防止にも効果的です。ただし、動悸や息切れを起こすほど過度な運動は危険となる場合もあるので、高血圧の重度に応じて運動内容を医師に相談したうえで取り組みましょう
  • 喫煙とお酒の飲み過ぎに注意
    たばこは血管を収縮させ一時的に血圧が上がるばかりでなく、血行不良や血液凝固を引き起こしやすくなり、動脈硬化の原因となります。また、過度な飲酒も血圧を上昇させるため、禁煙に努め、お酒はほどほどを心がけましょう
  • この季節は寒暖差にも注意を
    暖かい所から急に寒い所へ出ると、血管が収縮して血圧が上がり、いわゆるヒートショックにつながります。外出する際はマスクやマフラー、手袋などで肌の露出部分をできるだけ少なくする、入浴の際は脱衣所や洗い場も暖めておくなど、激しい寒暖差を起こさないよう工夫しましょう

 

高血圧の治療には、降圧薬による服薬治療もあります。治療は患者さんそれぞれの状況に合わせて進める必要があるため、主治医と十分にコミュニケーションをとりながら協力して治療プログラムを実行することが大切です。血圧が下がったからといって服薬を途中で中止したり、量を減らしたりすると、血圧が以前の値以上に上昇して合併症を起こすこともあるため、服薬治療中はくれぐれも自己判断での中止や調整はやめましょう。

当院でも、高血圧の診断と治療をおこなっています。健康診断で数値が高めと言われた方はもちろん、年々数値が上がっているといった方も、一度当院へご相談ください。一緒に血圧コントロールに取り組んでいきましょう。

 

高血圧のリスクや治療についてくわしく紹介された、こちらのページもぜひご覧ください。

MDSマニュアル家庭版 高血圧

 

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